サンダーマスク挽歌 – サブカルビジネスセンター

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2021.09.23サンダーマスク挽歌

新豊玉三郎です。昭和47(1972)年に放映された特撮テレビヒーロー番組『サンダーマスク』をご存じでしょうか? この作品は、諸般の事情で現在放送・配信・ソフト化はなされていませんが、本放送時の視聴率も悪くなく、その後数年間再放送でも好評を博し、昭和50(1975)年には長野県でサンダーマスクの着ぐるみを新造した上でのイベントも行われました。

 

しかしながら、時の流れは無情なもので、映像を確認出来ないためか、いい加減な言説もまかり通っているのは残念です。サンダーマスクは、手塚治虫によるコミカライズ(テレビドラマやアニメに連動したマンガ化を指す造語)も描かれましたが、秋田書店による文庫版の解説では担当したミュージシャンが不当に貶める(テレビ版も、コミカライズ版も!)発言を繰り返し、読んでて残念な思いをしました……。コミカライズ版は実質的な主役が作者の手塚本人で、彼がサンダーマスクの活躍を追いかけるメタフィクション的な内容だったり、ハードSF志向も垣間見える作品ですが、世間の評価は上がっていない気がします。映像作品が忘れられる時はこんなものかと言えばそれまでですが、個人的に好きなヒーローなので、今回語らせてもらいました。

 

画像は、手塚版サンダーマスクの中で、個人的に一番印象深い台詞を言う手塚治虫のイメージ。手塚版では、彼がサンダーマスクの衣装をデザインした事になってます。背景は、サンダーマスクの主なボディカラーにちなみ、緑にしました。

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