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2021.07.30

ところで「ところてん」の話

今回は「ところてん」の話です。

ところてんとは――
テングサやオゴノリなどの紅藻類をゆでて煮溶かし、
発生した寒天質を冷まして固めた食品。
それを「天突き」とよばれる専用の器具を用いて、
押し出しながら細い糸状(麺状)に切った形態が一般的である。
(Wikipediaより引用)


全体の98~99%が水分で、残りのほとんどは多糖類です。
栄養価はほとんどありませんが、食物繊維があり、整腸作用があります。
その見た目や、味、食べやすさなどから夏に食べることが多く、
夏の季語として使用されます。

ところてんは地域によって食べ方が異なり、
一般的には関東などでは酢醤油や味噌などで、
関西などでは黒蜜を掛けて食べるというのですが、
地域というか家庭によってという感じもします。

ところてんは中国から伝わったと言われていて、
海草を煮た液体を放置したところ、偶然にできた産物と考えられおり、かなりの歴史があるそうです。
平安時代には「心太」(こころぶと)と呼ばれ、京都で売られていました。
なので、俳句の題材にももちろん使用されており、
かの松尾芭蕉も歌に残しています。
『清滝の水汲みよせてところてん』
芭蕉が京都にある嵯峨野の落柿舎に滞在して、嵯峨日記を記したときに詠んだものと言われています。

ところで、ところてんはほとんどが水分ですが、こちらを干したものも食材として使用されているんです。
それは、みなさんご存知「寒天」です。
そう、寒天というのはところてんを乾燥させたものなんですね。
寒天は昔の京都伏見み住んでいた旅籠屋の人が発見したそうです。
真冬にところてんを外に置き忘れたままにしたところ、
夜のうちに凍り、日中に溶けてを繰り返していくうちに寒さらしのところてん、
寒天が誕生したそうです。

こんな偶然で寒天は生まれましたが、似たような例では
高野豆腐があります。
あちらも冬の外に置きっぱなしの豆腐が凍って解凍されて生まれました。
昔は冷蔵庫もなく、保存技術も発達してなかったので、
冬の屋外は格好の保存場所だったんですね。
それゆえに腐敗しないから置きっぱなしにしても気付くことなく、
そして新たな食材が生まれる。
ところてんも偶然にできたと言われているので、
つまり今回は、自然界の神秘のお話だったということでした。

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