おおきいカエル「ウシガエル」のこと – サブカルビジネスセンター

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2021.06.23おおきいカエル「ウシガエル」のこと

今回は「ウシガエル」の話です。

ウシガエルとは――
水草の繁茂する流れの緩やかな河川、池沼、湖、湿地に生息する。
無尾目アカガエル科アメリカアカガエル属に分類されるカエル。北米原産。
(Wikipediaより引用)


アメリカ合衆国東部・中部、カナダ南東部、メキシコ北東部に自然分布する大型のカエルのことです。
夜行性で水草の繁茂する流れの緩やかな河川、池沼、湖、湿地に生息しています。
肉食性で水中、水面、陸上いずれでも捕食行動を行い、
虫や甲殻類などの節足動物、魚類、両生類、
小型の爬虫類や鳥、ネズミなどの小型哺乳類、さらには自分より小さいウシガエルまで。
自分の口に入るものならなんでも食べるカエルです。
このカエル、原産などは北米なのですが、とある理由で日本などにも生息しています。
そしてこの種は環境の変化にも強いため、日本などの在来種に対するせん滅的捕食が問題となっています。
在来のカエルの減少が問題視されており、ウシガエルが生息している水域では、
他のカエルが見られなくなってしまった場所もあります。
そのために、現在の日本でも特定外来生物に指定され、
輸入だけでなく、飼養、保管、運搬、放出なども規制されました。

ではなぜそんなカエルが日本にも生息しているのでしょうか?
原産は北米ですから、さすがに単身日本まで泳いで渡ってきたわけではありません。
両生類といえどカエルは海水を渡れませんからね。
その理由はもちろん人間が持ち込んだからです。
現在では持ち込むことはできませんが、かつてはそうではなかったのです。
ではどうしてウシガエルを持ち込んだのか。
それは食用にするためでした。
ウシガエルは前述のとおり大型のカエルです。
体長は約11~18センチ、体重は500~600グラムほど。
主に皮を剥いた後ろ足を食用として、世界各地で養殖されています。
そのため、日本でも食用のために養殖するため、大正時代にアメリカから輸入されたのが始まりです。
しかし、日本ではカエルを食用とする習慣は根付かず、輸出用に養殖されていきました。
太平洋戦争で一時は止まりましたが、戦後に再開したものの、
大半の養殖場は閉鎖されてしまったため、そこから逃げ出し繁殖したウシガエルを捕獲する漁が盛んにおこなわれました。
しかし数年後にシアトルで日本産カエル肉から農薬が検出され、禁輸措置が取られ貿易量が激減。
そのためウシガエルは捕獲されることがなくなり、ぬくぬくと繁殖するようになってしまったのです。

そんなウシガエルですが、味は鶏肉(特にササミ)に似ており、脂がほとんどないため、
炒め物やフライにすることが多い食材です。
フランスや中華料理で食べているイメージが多いかと思いますが、
そこで食べるのは必ずしもウシガエルとは限らないそうです。
また、野生のウシガエルは前述通りになんでも食べるので、寄生虫が必ずいます。
なので、生食はとっても危険なので、もし見つけて捕まえた人が食べるときは、
絶対に火を通して食べてくださいね。

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